

今回は、 「授業づくり 疑問解決!田村 学 先生に何でも質問!!」と題して、國學院大学教授(前 文部科学省 視学官)田村 学 先生を講師に迎え、中津市立小幡記念図書館で開催しました。
そして総括として、「主体的・対話的で・深い学びの実現のために」と題して田村先生のお話がありました。
少ない時間の中たくさんの資料を提示していただき大変有意義な時間を過ごすことができました。
特に、「深い学び」が生じている子どもの頭の中(知識の関連付けや構造化が図られている様子)の図示は分かりやすかったですね。





第12回つむぎ会
平成30年2月24日(土)

まず、佐伯市立鶴岡小学校指導教諭 武田文子先生から「『生活科』が大切にしていること」と題しての発表です。国研、文科省等でも発表された資料や、学校での事例も踏まえお話がありました。その後、中津市立豊田小学校の西元陽祐先生によるファシリテートで協議に入りました。
以下のようなことが学べました。
・生活科は、幼児教育と義務教育の結び目となる大事な教科であり、中学校の先生方にも理解を深めてもらいたい。
・体験する、体験からの気付きや感動を表現する、言語化する、そこから新たな体験に・・
この体験と表現のスパイラルが生活科の特徴であるが、そのために、国語科との関連付けはとても重要であるとともに、カリキュラムとして自然なことである。
・教科横断的な単元と、複数教科等による合科単元について。
・小学校入学時に、子どもたちはかなりの能力を身に付けている。それを把握することはとても大事。アプローチカリキュラム(幼時教育)と、スタートカリキュラム(小学校)の理解と質の向上は、カリキュラム・マネジメントの要。
次に、中津市立山口小学校 小洞純子先生から「小学校 総合的な学習の時間の授業づくりから」と題しての発表です。山口小ではどの学年でも地域の「材」を生かした魅力的な単元が開発されていますが、今回は、5年生の実践を中心に発表されました。学校全体で取り組んでいる様子が印象的でした。ファシリテーターは、大分大学附属小学校の久保祐貴先生でした。
以下のようなことが学べました。
・総合的な学習の時間と特別活動の関連をしっかり考えることの重要さ。これまでなんとなく・・・で済ませていたかもしれない。それぞれにおいて、育成すべき資質・能力を見極めること。
・地域にどのような学習材があるか整理しておくと便利。教員の異動があっても、また地域を知らない教員であっても、単元の開発に取り組みやすい。(山口小は、教務主任が一覧表に整理)
・探究的な学習の過程を実現するために、教師の「仕掛け」はとても大事。いつの間にか、教師が引っ張る授業になってしまう。
・子どもの「振り返り」が大切なことは共有されているが、「振り返り」をさせることがマンネリの活動になっていないか。「振り返り」の内容を丁寧に見取ること→課題
最後に、東中津中学校の梶川功太郎先生から、「中学校 総合的な学習の時間の授業づくりから~2年目教諭から8の質問~」と題しての発表です。中学校における総合的な学習の時間授業づくりの悩みが共有できました。
同時に田村先生からのわかりやすい説明、助言によって悩みの解決の緒をつかむことができました。
8つの質問の中でも、参加者の共感が多かった二つは以下の通りです。
・第1位(参加者の8割が共感)
「総合的な学習の時間の教材研究(単元開発)にどのように向き合えばよいか。総合の取組をよりよく進めるためにどのような校内体制であればよいか。」
・第2位(参加者の3割)
「生徒が『自分ごと』として本気で取り組み、夢中になって引き受けるような課題を、教師はどのように見いだし、設定していけばよいか。」
田村先生からの助言をもとに、あらためて校内研修等でも確認したいですね。
懇親会でもそれぞれの思いを熱く語って和やかな雰囲気で終わることができました。
参加された皆様お疲れ様でした、また引き続きこのような会を開催して行きたいです。